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塗師は、生漆を独特の方法で加工し透漆を精製します。この透漆は塗師によって微妙
に色調が異なり、塗師の個性が出ます。
ですから「木地つくり」をそのまま生かす透明な漆を使う、塗りの工程が大きな特色です。
木地の良さを最大限に生かす為、デザインはシンプル。
それでいて、軽やかな風合いと気品の高さを漂わせています。 |
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春慶塗り
飛騨春慶は、木目を表現することを特徴とするから透明な漆が要求されます。
他産地の塗師は漆販売業者から精製漆を買うのに対し、
飛騨春慶は透明で艶のある漆の存在の上になり立っているため、
塗師は原料の生漆を精製し、自らの手で精製漆(春慶漆)を作っており、
この精製漆の良否は漆を塗る技法とともに製品の良し悪しを決定する
きわめて重要な要因となっています。 |
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精製漆(春慶漆)製造工程
樹齢200年以上のヒノキ,サワラ材を使用し、その木目を美しく表現するよう加工します。
原木−製材−乾燥−板剥ぎ−仕上削り
[板物]1−留付−接着−ろく抜き−仕上げ |
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飛騨春慶塗り工程
木地の美しさを出すための木地磨き、塗りむらを防ぐ目止め、着色、カゼインで木地に
薄い皮膜を作る下塗り、生漆の摺り込み、精製漆で塗り上げる上塗りまで、
何ヶ月もかかります。
春慶木地→目止め→着色→下塗り→水止め→摺漆→上塗り
黄砥ノ粉
オーラミン ローダミン 食用染料ミルクカゼイン 又は 大豆渋(3回)
ホルマリン塗布漆+荏油
3回以上 3回以降は生漆のみ
春慶漆 |
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